プレスリリース作成からメディア掲載までの流れ|企業から記者へ、そして読者へ情報が届く仕組みを視覚化

プレスリリースの書き方|メディアに載る7つの構成要素と例文テンプレート

# プレスリリースの書き方|メディアに載る7つの構成要素と例文テンプレート

プレスリリースを書いた。送った。でも、何も反応がなかった。

広報担当になりたてのころ、そういう経験をした人は少なくないはずです。一生懸命書いた文章が記者の手元に届かない、あるいは届いても開封すらされない。「何がいけなかったのか」が誰にも教えてもらえないまま、次のリリースに進んでいく。

プレスリリースの書き方に関する情報はネット上にあふれています。ただ、大半が「基本の型を守りましょう」「5W1Hを意識しましょう」といった内容にとどまっている。記者がどういう文章を読みたいのか、どの要素が欠けていると即削除されるのか、そこまで踏み込んだ解説はほとんど見当たりません。

この記事では、メディア掲載率を左右する7つの構成要素を解説します。各要素にはそのまま使えるテンプレート例文を添えました。読み終えたとき、「これなら書ける」という手触りを持って次の1本を書き始められる。そこを目指しています。

Mirai&代表の今野健介は、17年のEC・SEO・Web運用の現場経験をもとにAI人格®によるプレスリリース作成の仕組み化を手がけています。アクセス5.4倍、上位表示率70%の実績とともに、プレスリリースがどうすれば「資産」になるかを伝え続けています。

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プレスリリースの書き方が難しい理由

プレスリリースとは、企業や団体がメディアに向けて発信する公式の情報提供資料です。

多くの人が最初に陥る誤解があります。「プレスリリースは自社の情報を伝える文章だ」という思い込みです。

記者の受信ボックスには、1日に何十本もプレスリリースが届きます。そのうちメディアに取り上げられるのは一部に過ぎません。では、取り上げられる文章と捨てられる文章の差はどこにあるのか。

答えは、「記者にとっての価値があるかどうか」だけです。

自社の商品が素晴らしいかどうかは、記者には関係ありません。読者にとって価値のある情報か、自分のメディアの読者層に合っているか、記事として成立する事実があるか。その基準で瞬時に判断されます。

つまり、書き方の問題より前に「何を伝えるか」の設計が重要なのですが、多くのプレスリリースがこの設計なしに書き始められています。書き方を学ぶと同時に、「これはメディアが取り上げたくなる情報か」と問い直す習慣を持つことが、掲載率を高める最短ルートです。

もうひとつ、プレスリリースがうまく書けない構造的な原因があります。それは、7つの要素のうちどれかが欠けていることです。一つでも欠けると、記者が「記事にできない」と判断する。不完全なリリースを送り続けていても、反応は返ってきません。

プレスリリースとニュースリリースという似た言葉の違いについても整理しておくと、方向性が定まりやすくなります。プレスリリースとニュースリリースの違いとは?使い分けと書き方を完全解説


プレスリリースの7つの構成要素

プレスリリースの構成要素は7つあり、すべてが揃って初めてメディアが読める状態になります。

この7要素は「あったらいい」ではなく「なければ成立しない」ものです。一つでも欠けると、記者はその先を読みません。各要素の役割と、そのまま使えるテンプレートを順に見ていきます。

要素1: タイトル(見出し)

タイトルは、プレスリリース全体の入口です。ここで記者の目を止められなければ、残りを読んでもらえません。

長さの目安は30文字前後。「読んだら内容がわかる」「誰向けの情報かが明確」「具体的な数字や事実がある」という三条件を満たすタイトルが記者に選ばれます。

禁止パターンとして「〇〇が新登場!」「画期的なサービスを発表」といった広告コピー的な表現があります。記者は広告を掲載したいのではなく、読者に価値のある情報を届けたいのです。

テンプレート例文: 「【新サービス発表】〇〇株式会社、△△向け□□サービスを2026年5月1日より提供開始」

「2026年5月より〇〇市内全域に対応開始。△△株式会社、□□の提供エリアを3県に拡大」

要素2: リード文(冒頭要約)

リード文は、5W1H(いつ・どこで・誰が・何を・なぜ・どのように)を1〜3文で凝縮した要約です。

記者の多くはリード文だけを読んで「記事になるかどうか」を判断します。本文を読む前に取捨選択している、と思ってください。リード文を読んだだけで「何が起きたのか、なぜ重要なのか」がわかる文章にすること。これが唯一の目標です。

テンプレート例文: 「〇〇株式会社(代表取締役: △△、所在地: ××)は、□□を必要とする中小企業向けに、◇◇サービスを2026年5月1日より提供開始することを発表します。同サービスにより、従来の□□にかかる時間を平均80%削減できます。」

要素3: 本文(詳細説明)

本文の構造は「逆三角形」が基本です。最重要情報を冒頭に置き、読み進めるほど詳細・背景・補足に移行する設計にします。

「背景と課題 → 解決策と特徴 → 期待される効果 → 今後の展開」という流れが一般的です。各段落は3〜5文を目安にし、専門用語が出る場合は括弧内に簡単な説明を添えます。

記者は記事を書くために事実を探しています。「〜と思われます」「〜かもしれません」という曖昧な表現は避け、数字・日付・固有名詞を使った具体的な記述にしてください。

テンプレート例文: 「現在、□□業界では△△という課題が広がっています。〇〇株式会社が提供する◇◇サービスは、AIを活用した自動処理によりこの課題を解決します。従来の手動対応と比較して作業時間を約80%短縮し、担当者1人あたり月間20時間の削減が見込まれます。正式提供に先立ち、2026年3〜4月に実施したベータ版のテストでは、参加企業15社中12社から『業務効率が大幅に改善した』との回答を得ました。」

要素4: 画像・素材

テレビ・Webメディアは特にビジュアル素材を重視します。画像がないプレスリリースは、扱いにくい資料として後回しにされます。

用意すべき素材は、製品・サービスの外観画像、代表者の顔写真、サービスのロゴ、事業を説明するインフォグラフィックなどです。解像度はWebで使えるサイズ(横800px以上)を最低限確保し、著作権が自社にあることを確認してください。

最近は、プレスリリースに掲載するインフォグラフィックをAIで設計・作成するケースも増えています。データを視覚化したグラフ素材や概念図を短時間で準備できます。ただし、事実関係のある数字を使う場合は必ず原典で確認してください。

要素5: 引用コメント(代表者・担当者の声)

記者がもっとも引用しやすいのは「人の言葉」です。どれだけ事実を並べても、記事には「人の声」が必要です。

代表者または担当責任者のコメントを1〜3文で添えてください。「サービスの価値についての所感」「この事業に込めた思い」「業界の課題に対する問題意識」といった内容が記事に使いやすいコメントです。

テンプレート例文: 「〇〇株式会社 代表取締役 △△は、『□□という課題に対して、これまで多くの中小企業が有効な手立てを持てずにいました。今回のサービスにより、規模に関わらずすべての企業が◇◇を実現できる環境を整えたいと考えています』と述べています。」

要素6: 会社概要(ボイラープレート)

記者がリリース末尾で確認するのは、この企業が信頼できるかどうかです。会社概要が整っていないと「調べる手間が増える」と判断され、取材対象から外されることがあります。

最低限必要な情報は、会社名・代表者名・設立年月日・所在地・事業内容・従業員数・資本金・公式URLです。これらを定型フォーマットで毎回同じ形式で載せることで、記者の確認コストを下げられます。

テンプレート例文: 「会社名: 〇〇株式会社 / 代表取締役: △△ / 設立: 2020年4月 / 所在地: 東京都渋谷区△△1-1-1 / 事業内容: □□サービスの提供 / 従業員数: 12名 / 資本金: 1,000万円 / URL: https://example.com」

要素7: 問い合わせ先・メディア連絡先

プレスリリースを読んで「詳しく取材したい」と思った記者が、最初にアクセスするのがここです。窓口が不明確、または連絡しても対応が遅いと、取材の機会を逃します。

担当者名・直通メールアドレス・電話番号(可能であれば携帯番号)を明記してください。「info@〜」や代表電話番号だけでは、記者から「取材しにくい会社」と判断されます。

テンプレート例文: 「【本件に関するお問い合わせ先】〇〇株式会社 広報担当 △△ / Tel: 090-XXXX-XXXX / Email: pr@example.com」


メディアに載るプレスリリースの書き方 5つのコツ

メディア掲載率を上げるには、7要素を揃えた上で「記者の視点」で書く5つのコツを押さえることが重要です。

7要素が揃ったことは最低条件です。その上で、同じ情報でも「取り上げたくなる文章」と「そうでない文章」を分けるコツがあります。

タイトルに「誰向けの情報か」を入れる

記者は自分のメディアの読者を頭に置きながらリリースを読みます。「中小企業向け」「子育て世帯向け」「飲食店経営者向け」というターゲット明示があると、自分のメディアに合う情報かどうかを即座に判断できます。ターゲット不明のタイトルは、誰にも刺さらないタイトルです。

社会的意義・ニュースバリューを1行で表現する

「新商品が出ました」だけではニュースになりません。「なぜ今この商品が必要か」「社会のどんな課題を解決するか」「既存の選択肢とどう違うか」を1行で示すと、記者がニュースとして扱いやすくなります。

専門用語を排除し、中学生でも理解できる表現にする

専門性が高い業界ほど、業界内部の言葉だけで書いてしまいがちです。しかし記者は必ずしもその業界の専門家ではありません。専門用語を使う場合は括弧内に説明を添え、最終的に業界外の人が読んでも意味がわかるかどうかを確認してください。

「自社の宣伝」ではなく「社会への情報提供」として書く

「業界No.1」「業界初」「革命的な」といった形容詞を多用するリリースは、記者に広告として受け取られます。事実と数字を使い、「なぜこれが社会に必要な情報か」という視点で書き直すと、文章のトーンが変わります。

送る前にチェックリストで確認する

この後に示すチェックリストを使って、送信前に確認してください。7要素が揃っているか、リード文が5W1Hを満たしているか、専門用語が残っていないか。チェックリストは「気をつけよう」という感覚的な確認より、圧倒的に抜け漏れを減らします。


プレスリリース公開前チェックリスト

プレスリリース公開前に以下のチェックリストで最終確認することで、メディア掲載率が高まります。

7要素すべてにチェックが入ってから送信してください。

  • タイトルが30文字前後に収まっているか
  • タイトルに「誰向けの情報か」が含まれているか
  • リード文が5W1H(いつ・どこで・誰が・何を・なぜ・どのように)を満たしているか
  • 本文が逆三角形構造(重要な情報が上)になっているか
  • 数字・日付・固有名詞が正確か(思い込みで書いていないか)
  • 画像が1枚以上添付されているか(解像度は横800px以上か)
  • 代表者または担当者のコメントが1〜3文あるか
  • 会社概要に必要な情報(社名・代表・設立・所在地・URL)が揃っているか
  • 担当者名と直通連絡先(メール・電話)が明記されているか
  • 専門用語が排除または説明付きになっているか
  • 「業界No.1」「業界初」などの根拠のない表現を使っていないか
  • 配信タイミングは「発表前」か(事後報告になっていないか)

AI時代のプレスリリース書き方|効率化と品質の両立

AIを活用したプレスリリース作成は、執筆時間を大幅に短縮しながら構成品質を一定水準に保てる実践的な手法です。

「プレスリリースを月1本出しましょう」と言われても、書くこと自体に時間がかかりすぎて継続できない。これが現場の本音ではないでしょうか。

AIを使うと、この状況が変わります。

7つの構成要素それぞれに対して、AIに情報を渡して下書きを生成させることができます。「製品名、解決する課題、ターゲット、主要な機能、リリース日付」といった情報をインプットすれば、タイトル候補・リード文・本文の骨格を数分で出力できます。

ただし、AIが苦手なことがあります。ニュースバリューの判断です。「この情報がメディアに取り上げられる価値があるかどうか」はAIには判断できません。7つの要素を埋める作業はAIに任せて、「これはメディアが取り上げたいと思うか」の最終判断は人間が行う。この役割分担が機能する使い方です。

もうひとつ、AIを使う上で絶対に守るべきルールがあります。数字の確認です。AIは架空の数字を自信をもって書くことがあります(ハルシネーション)。リリース内のすべての数字・日付・固有名詞は、AIが書いたものでも必ず原典で確認してください。

プレスリリースを書いて終わりにしない視点も重要です。適切に設計されたプレスリリースは、配信後のSEO効果に直結します。被リンク獲得・指名検索増加・ドメイン評価向上という三層の効果をどう設計するかについては、プレスリリースSEO戦略|被リンク獲得から仕組み化まで実践ガイドで詳しく解説しています。

プレスリリースを継続的に発信する仕組みを持てると、広報活動が属人的な作業ではなくなります。人が変わっても質が保たれ、月次で一定のメディア露出が積み上がっていく。この状態を作るための具体的なフレームワークが、AI人格®を活用したアプローチです。

AI人格WEB運用|プレスリリース配信を仕組み化する


目的別プレスリリーステンプレート早見ガイド

プレスリリースのテンプレートは目的によって構成が異なり、新商品・資金調達・イベント・採用など用途別に設計が必要です。

同じプレスリリースでも、何を発表するかによって強調すべき要素が変わります。目的別に構成のポイントを整理します。

新商品・新サービス発表の場合

もっとも多いパターンです。「既存の何がどう変わるか」という変化の軸を明確にしてください。スペックを並べるより、「使う前と後でユーザーの状況がどう変わるか」を伝える方が記事になりやすい。画像と価格・提供開始日は必須要素です。

資金調達・事業提携の場合

投資家・事業会社・メディア三者それぞれが何を知りたいかが異なります。資金調達額・投資家名・調達目的・今後の事業計画という順序で構成するのが基本です。資金調達プレスリリースの書き方については、資金調達プレスリリースの書き方完全ガイド|例文とテンプレート付きで詳しく解説しています。

採用・会社設立の場合

採用プレスリリースは媒体の記者より求職者が読むことを意識した設計が必要です。会社の文化・求める人物像・働く環境の特徴を具体的に伝えることで、採用媒体としての機能を持たせられます。

イベント・キャンペーン告知の場合

日時・場所・参加方法・定員の4点を冒頭に置くことが最優先です。開催後のレポートリリースと使い分けることで、一つのイベントから2本のリリースを作ることができます。

「プレスリリースは意味ない」と感じた経験がある方は、配信設計や内容の問題である可能性が高いです。その誤解を解くための視点を「プレスリリースは意味ない」は誤解!メディア掲載を勝ち取る5つの戦略にまとめています。


よくある質問

Q1. プレスリリースはA4何枚が適切ですか?

基本はA4で1〜2枚以内が理想です。記者は多忙なため、長い文書を最初から最後まで読む時間を持てません。必要な情報をコンパクトにまとめ、詳細を知りたい場合に問い合わせてもらう構造にすることで、取材の入口を広くできます。

Q2. プレスリリースを送る最適なタイミングはいつですか?

発表前の配信が原則です。一般的に月曜・金曜以外の平日午前中が記者に届きやすいとされています。月曜は週初めの整理で手が埋まりやすく、金曜以降の配信は週末を挟むため鮮度が落ちます。重要なリリースは配信タイミングを戦略的に選んでください。

Q3. 無料でプレスリリースを配信できるサービスはありますか?

PR TIMES、アットプレス、Dream Newsなど国内主要の配信サービスの一部が無料プランを提供しています(2026年3月時点)。ただし、無料プランはリーチできるメディアが限定されます。重要な発表は有料配信と、自社サイトへの掲載・SNS拡散を組み合わせる設計が効果的です。

Q4. プレスリリースを書いてもメディアに取り上げられないのはなぜですか?

主な原因は三つです。1)ニュースバリューが低い(自社の宣伝になっている)、2)7つの構成要素に抜け漏れがある、3)対象メディアの読者層とターゲットが合っていない。この記事で解説したチェックリストで確認し、それでも改善しない場合は「この情報がメディアにとって本当に価値があるか」を問い直してください。

Q5. AIでプレスリリースを書いた場合、メディアに掲載されますか?

AIで書いたかどうかはメディア掲載の基準ではありません。メディアが判断するのは「情報として価値があるか」だけです。AIで下書きを作成し、人間がニュースバリューの判断・数字の確認・文章の調整を行う役割分担が、品質と効率を両立する現実的な方法です。ただし、AIが生成した数字・固有名詞・引用文は必ず原典で確認してください。


まとめ|7要素を揃えてメディアに届くプレスリリースを作る

プレスリリースの書き方の核心は、7つの構成要素を揃え、記者視点で「ニュースバリューのある情報」として届けることにあります。

この記事で解説した7要素を振り返ります。

  • 要素1: タイトル(30文字前後、誰向けかを明記)
  • 要素2: リード文(5W1Hを1〜3文で凝縮)
  • 要素3: 本文(逆三角形構造、事実と数字で記述)
  • 要素4: 画像・素材(1枚以上、解像度横800px以上)
  • 要素5: 引用コメント(代表者や担当者の声を1〜3文)
  • 要素6: 会社概要(定型フォーマットで必要情報を網羅)
  • 要素7: 問い合わせ先(担当者名と直通連絡先)

7要素が揃ったら、送信前に公開前チェックリストで最終確認してください。「書いたから送った」ではなく「送るべき状態にしてから送る」習慣が、長期的な掲載率の向上につながります。

そして、プレスリリースを「1本で終わる作業」ではなく「毎月続けられる仕組み」にすることが、広報活動を資産に変える鍵です。AIを使って各要素の下書きを自動生成し、担当者が判断・確認・調整に集中できる体制を作れると、継続的なメディア露出が積み上がっていきます。

仕組み化に興味がある方は、AI人格プレスリリースの詳細をご覧ください。

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