AI外部脳がLINE受付システム構築という広報業務を担う様子を象徴したディープブルーの抽象ビジュアル。ホログラムのチャットパネルとデータの流れが中央のコアへ集まる未来的なアイキャッチ

AI外部脳に広報をやらせてみた|LINE受付システム構築の実演記録

「AIに広報を任せた」と聞くと、身構える人が多いのではないでしょうか。ボタンひとつで告知文が量産され、それっぽい言葉が並ぶ。あの手の”AI活用事例”に、正直うんざりしている方もいるはずです。

この記事は、その逆から書きます。Mirai&が自社のLINE友だち受付システムを、AIに構築させました。うまくいった部分も、人が手を入れた部分も、線引きごとそのまま開示します。検索上位を狙うための記事ではありません。実際にやってみた工程の記録です。

この記事は何か

実演ログとは、手順マニュアルではなく、実際にやってみた工程をそのまま開示する記録です。

きれいに整えた成功譚でも、手順を並べたマニュアルでもありません。AIに広報という仕事を任せたとき、現場で何が起きたのかを、隠さずに見せます。

広報に手が回らない、という悩みは中小企業でよく聞きます。人を雇うほどの余裕はない。でも発信を止めると、存在ごと忘れられる。かといってAI活用の話は”それっぽい成功談”で終わりがちで、自分の現場に落とし込めません。この距離感を埋めたくて、自社を実験台にしました。

先に断っておきます。これは、AIを使えばメディア掲載が約束される、という類の話ではありません。むしろ逆で、AIに任せられる範囲と、人が持たなければならない範囲を、正直に切り分けるための記録です。

自社の広報に同じ仕組みを載せられるか気になった方は、この段階で外部脳AI広報モジュールについて相談することもできます。

素材はMirai&自身のLINE友だち受付システム

LINE友だち受付システムの動作フローを示す4ステップの図。友だち追加、直後に自動あいさつ、2分後に2択ボタン付き質問、回答キーワードで興味タグ(X自動化/AI外部脳)を付与し即時返信、を左から右へ矢印でつないでいる
友だち追加から興味タグの付与・即時返信までを自動でつなぐ、受付システムの動作フロー

LINE友だち受付システムとは、友だち追加した人へ自動であいさつし、質問への回答で興味を仕分けする仕組みです。

今回AIに任せたのは、この受付システムの構築でした。技術的にはCloudflare WorkersとD1というサーバーレス構成で、追加してくれた人に即あいさつを返し、少し時間を置いてから質問を投げ、答えに応じて興味のタグを付ける。動作としてはそれだけの、けれど広報の入口としては要になる部分です。

流れはこうです。友だち追加の直後に、あいさつが届く。その2分後に、2択のボタン付きの質問が送られる。押されたボタンのキーワードで「興味:X自動化」「興味:AI外部脳」といったタグが付き、その場で返信が返る。ここまでを、スマートフォンでの実機テストまで通しで確認しました。画面の中だけの話ではありません。実際に指で友だち追加して、分岐まで動くところまで見届けています。

正直に補足すると、送られる質問文や分岐の中身は、まだ仮の文面です。本番でそのまま流すものではなく、これから人が調整していく叩き台の状態にあります。この「まだ仮」という事実を隠すと、実演ログの意味がなくなります。

任せられるのは作業であって、判断ではありません。

AIがやった部分、人がやった部分

AIに任せた作業と人が持つ判断の線引きを左右2カラムで比較した図。左『生成=AIが担当』にコード生成・シナリオの叩き台・告知文の草案、右『判断=人が担当』にタグ設計の判断・送る文面の決定・本番公開の可否・実機テスト、中央に生成はAI/判断は人
生成はAIに預け、判断と最終確認と実機テストは人が握る。外部脳の役割分担

外部脳とは、思考と作業を外側に預けながら、意思決定だけは自分の手に残すAIの使い方です。

今回の構築を線引きすると、役割がはっきり分かれます。コードの生成、シナリオの叩き台、告知文の草案。ここはAIが担いました。一方で、どのタグ設計にするか、どの文面で送るか、本番に出してよいか、そして実機で確かめる作業。ここは人が持ちました。生成はAI、意思決定と最終確認と実機テストは人間。この配分こそが、外部脳の正体です。

面白いのは、この構造が新しい発明ではないことです。Mirai&は以前から、AI人格®を軸に、SEO記事を書かせる道具として同じ外部脳の考え方を使ってきました。その実例はClaudeのAI人格ライター「外部脳」でSEO記事を作成【プロンプト&画像付き】にまとめています。記事執筆で機能していた「預けるものと持つものを分ける」やり方は、広報という別の業務でも、そっくり同じ形で動きました。

業務が変わっても、骨格は変わりません。変えているのは、預ける中身だけです。

生成された告知文のビフォーとアフター

ビフォーアフターとは、構築の生ログと、そこから整えた告知文を並べ、変化を見せる比較です。

ビフォーは、構築中に積み上がった素っ気ない作業ログです。たとえば、こんな箇条書きが残ります。

  • Cloudflare WorkersとD1で受け皿を用意する
  • 友だち追加の直後に、あいさつを即時で返す
  • 追加から2分後に、2択のボタン付き質問を送る
  • 回答キーワードでタグを付け、その場で返信する

このままでは、社内の作業メモでしかありません。ここからAIに「この内容を、告知文の草案にして」と渡すと、次のような文面が返ってきます。

(以下はAIが生成した仮の告知文です。そのまま使う確定コピーではありません)

「友だち追加してくれた方に、すぐごあいさつが届きます。少し経つと、興味に合わせた質問がひとつ。答えるだけで、あなたに合った情報が届く受付をご用意しました。」

素材から告知文への変換を、AIはこの精度でこなします。ただし、この文面が読者に本当に届く言葉になっているかを決めるのは、人の仕事です。実際の告知では末尾に案内が入りますが、本記事では掲載しません。仮の文面を”完成品”として見せてしまうと、それこそAI活用のよくある誇張になってしまいます。

かかった時間と工数のリアル

工数の圧縮とは、作業時間そのものより、判断を待たずに手が止まらない状態をつくることです。

AIが自動で構築を進めた部分は、目安として15〜20分ほどでした。ここは実際に計測した数字です。ただし、この15〜20分はあくまで自動構築フェーズだけの目安であって、企画や文面の判断、実機確認まで含めた全体の時間ではありません。

そして、あえて書かないことがあります。「従来なら何時間かかっていた作業が何分になった」とは書きません。従来の工数を正確に計っていないからです。計っていない数字を、それらしく並べることはしないと決めています。

では何が変わったのか。手を動かす時間より、次の一手を待つ空白の時間が消えたことです。人に頼めば「できました」の連絡を待つ時間があり、自分でやれば調べて詰まる時間がある。その隙間が、ほぼゼロになりました。生成が返ってくるあいだに、人は次の判断を考えていられます。

消えたのは、作業の時間ではなく、待ち時間でした。

この仕組みを自社に載せるには

外部脳AI広報モジュールとは、広報業務の作成から運用までをAIに任せ、判断だけを人が持つ仕組みです。

ここまでは、正直、気合いがあれば自分でもできます。受付システムを組み、告知文の草案を作らせるところまでは、手を動かせば届く。問題はその先です。仮の文面を本番に磨き、反応を見て直し、次の施策につなげる。この継続と運用を、日々の業務の片手間で回し続けるのは、想像以上に難しい。広報担当者がいない会社ほど、ここで止まります。

続ける仕組みがなければ、良い施策も一度きりで終わります。

担当者が不在の会社が取れる選択肢は、兼務・外注・AIの活用など複数あります。それぞれの向き不向きは広報担当者がいない企業の4つの対策|兼務・外注・AIを徹底比較で比較しています。今回の実演は、そのうち「AIを外部脳として使う」対策を、実際に動かして見せたものにあたります。

仕組みが回り始めると、発信の中身そのものも変わります。Mirai&が運用するAI人格の情報発信が「AI人格®」が日経に掲載された理由。メディアが拾う情報の切り口を大解剖で取り上げられたのも、こうした構造の積み重ねの先にありました。

自社の広報に同じ骨格を載せられるか。まず現状を見てから決めたい方は、外部脳AI広報モジュールについて相談するところから始められます。押し売りはしません。載せる価値があるかどうかを、一緒に見極める場です。

よくある質問

AIに広報を任せると、メディア掲載は保証されますか?

保証はしません。AIが担えるのは、告知文や受付の仕組みを高速で形にするところまでです。掲載されるかどうかは、情報の中身と切り口、そしてメディア側の判断で決まります。保証をうたう会社があれば、そこはむしろ注意した方がいいと考えています。

LINE以外の業務にも、このAI外部脳は使えますか?

使えます。今回はLINEの受付システムを題材にしましたが、外部脳の骨格は「生成はAI、判断は人」という配分そのものなので、業務を選びません。SEO記事の執筆、資料の草案づくり、問い合わせ対応の下書きなど、生成と判断を分けられる仕事なら、同じ形で載せられます。

AI外部脳で作ったものは、そのまま公開できますか?

そのままの公開は前提にしていません。今回の告知文も仮の文面で、本番に出す前に人が必ず確認します。AIの出力を無検証で公開するのは、事実誤認や誤解を招く一番危ない使い方です。最終確認を人が持つことが、外部脳を安全に使う条件になります。

専門知識がなくても、この業務効率化のAI活用は導入できますか?

導入そのものは、専門知識がなくても始められます。むしろ、Web担当者を雇う余裕がない中小企業にこそ向いた仕組みです。ただし、何をAIに任せて何を自分で決めるか、その線引きだけは最初に整理しておく必要があります。そこを一緒に設計するのがMirai&の役割です。

費用感はどのくらいになりますか?

業務の範囲や、どこまで運用を任せるかで変わるため、一律の金額は提示していません。受付システムだけを作る場合と、告知から運用まで継続して回す場合とでは、必要な設計がまったく違います。まずは現状をうかがったうえで、無理のない形を一緒に決めていきます。

まとめ

実演を通して見えたのは、シンプルな一線でした。作業はAIに預けられる。でも、何を出すか、出していいかを決めるのは、これからも人の仕事です。この線引きさえ握っておけば、広報のように”手が回らない”と諦めていた領域も、少しずつ動き始めます。

今回作ったLINE受付システムも、告知文も、まだ完成形ではありません。仮の文面を、人が磨いていく途中です。それでも、素材から形にするまでの速さと、待ち時間が消えていく感覚は、実際に動かしてみないと分からないものでした。

更新しなきゃ、発信しなきゃ、と思いながら止まっている。その罪悪感を、仕組みの側から軽くしていく。Mirai&がやりたいのは、そういう地味で再現性のある支援です。まずは、載せられるかどうかを見極めるところから始めてみてください。